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  • この本をどう活用するか
  • 「食生活と身体の退化」の結びから
  • 歯内療法
  • イニシャル・プレパレーション
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    歯科医療関係者 Part 1

     

     

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  • 歯科医療の目的は健康

    歯科医療の目的を「健康」におくのは何故か

    私達歯科医が取り扱う、齲蝕という疾患は進行してしまえば自然治癒することが望めない。
    また、歯周疾患にしても、細菌感染症とはいえ従来の医者主導型では対処しきれないことが 解ってきた。

    どちらの疾患も、その発症・進行は、患者の食生活をはじめとする長年の 「暮らしのあり方」によって大きく左右される。
    すなわち生活由来性疾患(生活習慣病)である。

    ところが、従来の歯科医療の目標は、歯冠修復、欠損補綴による咀嚼機能回復におかれていた。

    これらの処置により、一次的には患者の悩みを取り除くことができるかもしれないが、病気の原因が 温存されているために再燃、再発を繰り返し、次々に歯牙は抜歯され、そのたびに手を変え、 品を変え補綴物を作り変え、総義歯への坂道を転げ落ちていった。
    現実に歯科医療そのものが患者の 抵抗力を弱めていることさえある。

    これでは病気を治していることにはならないし、患者の信頼も得られない。
    病気を根本的に治そうとすれば、その病気の原因を取り除かなければならない。
    生活由来性疾患を治すには、患者の生活そのものを再検討し、改めるべきことは早急に改善しなければならない。

    しかし、 気づき・意識改革・行動変容・生活改善という治癒へのステップは患者自身が主体的に取り組んではじめて 成り立つことで、医者が指示、指導、強要してもただ反発を買うだけで改善には繋がらない。
    その意味で、歯科医主導では歯科疾患を治すことはできない。


    罹ってしまった病気を治すのは非常に難しいということが解ってくれば、医療の目標の重心は、自ずと病気の予防へ、健康の維持、増進へと移行して行く。
    歯科医療は口腔の健康を維持増進することにより、 全身的健康の維持・増進に大きく貢献できる。
    それゆえに歯科医療の目標は全身的健康におくべきであると考えてきた。

    かつて歯科医療の目標とされてきた咀嚼機能回復処置は、健康という目標に到達するための手段でしかない。
    従って、生活改善に至るまでの病因除去が励行されることにより、再燃、再発を防ぎ、 長持ちの歯科医療を達成できる。

  • ブラッシングと全身の健康維持・増進

    健康な歯周組織の獲得とその維持・増進のために行うブラッシングは、全身の健康にも効果を現し、さらに爽快感の自覚(まず、肩こりなどすっかりなくなる)が、全身の健康創りに対する興味と意欲をわき立たせ、自信をもって次の課題に取り組むようなものでなければならない。

    そのためには、幾つかの補助的方法も用い、それらの相関・相乗効果を活用し、さらにブラッシング効果が高まるようにする。

     

    数年の間には、再発の予防も、またむし歯予防効果までも確認され、口腔諸組織・機能の健康増進が全身の健康を促進増強する。そして更に、身体の一部としての口腔の健康化をいっそう増進する。
     
    「ギリシャの古い諺にMens sana in corpresano、すなわち『健全なる精神は健康なる身体に宿る』というのがあるが、私は、Dentes sani in corpore sano、すなわち『健全なる歯牙は健康なる身体に生ずる』と言いたい。」との柳金太郎(口腔衛生会誌,第1巻 第1号 昭和27年8月)の言葉が思い出される。

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    歯周疾患に罹りやすい状態・進行しやすい状態

    Susceptible and resistless condition of periodontal disease

     

    はじめに

    歯周病を、組織・病理のうえからだけでなく、患者の疾病に対する考え方・対処の仕方など生活の中にある病因条件までを含めての、予後判定と診断の重要性を概説する。
    歯肉を歯周組織の窓とし、それが罹患しやすい状態か、急激に悪化に向かう状況にあるのかを誤りなく、いかに判断するのかを第1問とし、判断したあと、どのように対処すべきかを第2問として、早期治療と再発防止に役立てたいとするのが筆者に与えられた課題と理解する。

     

    現今一般臨床の場で、歯周病に罹りやすい状態にあるのかどうかを問題にできるのは、
    ①ある部位は罹患し、他の部位は未発の健康状態であるような部位について。
    ②適切な治療処置によってほとんど健康と思われるまでに回復治癒した患者の、ある部位だけが再発しているような場合の健康部位について。

    罹りやすいかどうかは、病原体である歯垢の量、停滞時間、毒力の大小に関係し、生体の側からは抵抗性の有無、強弱に関係するであろう。
    生体の抵抗性は先天的なものと後天的諸条件に左右され、同一人でも一定不変のものではない。
    抵抗性が弱く、病原体歯垢の毒力が強い場合は進行が早く、反対の場合は遅い。

     

     

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  • 食生活と身体の退化 W. A. PRICE 著

    自給食の重要性、そして文明食、加工食品による身体の退化と崩壊を如実に見せてくれる珠玉の作品

    およそ10年間、プライスは妻とともに健康の秘訣を求め世界中を訪ね歩きました。調査対象として選んだのは、病気に苦しむ人びとではなく、健康な人びとでした。
    その驚異的な健康がいかにして獲得され、いかにして崩壊していくのかを明らかにしていく。
     

    Life in all its Fullness is Mother Nature Obeyed.
     
    母なる自然に添う時、生命は完全な花を咲かせる 
     

     

    ポリネシア人 ー孤立集団と近代化集団ー

    上の写真は伝統的な生活をしているサモア人。





    下の写真は近代食の生活をしているサモア人。
    歯列弓の違いに着目。顔の骨格が未発達なため歯列弓が狭く小さく、
    歯もはみ出している(叢生)状態である。
    これは両親の栄養摂取が適切でなかったことの結果として現れた。

     

     

    「食生活と身体の退化」をもっと詳しく

  • 教育関係者の方へ

    第28章 「教育による社会改革」より

    私たちに最も必要なのは、可能な限りあらゆる手段を使って人々を教育することである。しかし、私たちは誰に何を教えればよいのだろうか。幸いにも、既に光明を与えてくれる事例がある。それは、初等教育、中等教育段階の生徒たちが、予防という観念をはっきりと、また自然な形で学べるということが分かったことである。

     

    要約 

    人々には、「十全な生活とは母なる大地に従って生きることである(Life in its fullness is Mother Nature obeyed)」ということを知ってもらうことである。

     

    A.ルーク嬢による自身の経験の記録                         

    小・中・高校、成人教育、教員養成の各段階で、栄養の問題に関して次の3点を採用している。

     

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  • この本をどう活用するか

    ぜひご覧ください!

     

    片山セミナーの中で、この「食生活と身体の退化」をどのように活用するかについての講義内容をまとめました。

  • 「食生活と身体の退化」の結びから

    我々のもつ対立する二つの大問題は解決されるだろうか

    いわゆる不良少年や不良少女をつくる原因は何なのか。
    またなぜそういう子供たちができるのか。
    これはあらゆる良識ある市民やすべての親が関心をもつ問題である。

    そして、それらの原因が「遺伝」あるいは「環境」なのかという2つの問題を提起しながら言及されている。​​

    そのほんの一部をご紹介する

  • 歯内療法

    当時ワッテ根充が氾濫していた時代におこなっていた片山の歯内療法は、受講者の度肝を抜く程の正確さでした。
    歯科医学と現実の臨床の間のギャップに警鐘を鳴らしていた片山は、学問通りの根充を行っていました。
    半世紀以上も前のことです。

    それにしても、歯内療法の点数の低さは驚くばかりです。まるで家を建てる際には、基礎工事は二の次の扱いの如く。

    歯内療法のための新しい様々な器具や材料やテクニックが次々に紹介されているのですが、基本的には、ただ一本の道筋のみ。

     

     

    片山は、左図の写真で根管の複雑さを説明し、
    いかに目的を達成することの難しさを語った。

     

     

    「できれば、安易に神経はとるべきでない」
    「やるなら、技術を磨き完璧を期すべきだ」

    左図「根管解剖図監」小野寅之助著より

    「根管解剖図監」をもっと見る

  • イニシャル・プレパレーション=必須初動準備処置

    図1 歯周疾患治療模式図(片山、1965)

     

     

    図2 早期治療の場合のパターン(片山、1965)

     

     

    一般にはイニシャル・プレパレーションは初期治療と訳され、単に外科処置あるいはまた、必要とする補綴、修復処置の準備と解釈されている。
    しかし私はそれでは不十分と考える。

    イニシャル・プレパレーションの本来意味することは、歯科治療結果を生涯にわたって最良の状態に保持出来るように準備することであろう。
    そのためには、治療の最初から疾病原因となる口腔不良環境を完全に除去改善、正常化し、生活改善を含む良好な環境を維持存続させなければならない。
    すなわち、治療の最初に生涯にわたる患者自身の医学を、医療の専門家の技術と教導により会得させることである。

    このような解釈から、必須初動(口腔健康回復)準備処置と訳するのが適切だと考えている。

    具体的には、Active therapy 治療期間に入る前、初診日から初期症状あるいは主訴の症状を和らげ緩解させた後、歯やその疾病について患者とよく話し合い、Maintenance の必要性と、その方法、注意等を納得させ理解を深めさせる。
    同時に確実な診査、検査、調査を行う。
    この期間は歯科医療側から見れば教育期間、患者側から見れば検査期間と言える。(図1)

     

    Initial preparation ( Goldman&Cohen / Periodontal Therapy 5版)

    Initial preparation ( Goldman&Cohen / Periodontal Therapy 6版)

  • Maintenanceと療養 

    歯周疾患治療のMaintenanceとは、治療に欠くことのできない重要な一部分で、主治医の指導に従い患者自身、間違いなく励行する療養の意味である。

    患者に行わせる適正なブラッシングは治療の延長でこれは「療」であり、患者に体調を整えさせ生体の活力、一般健康を回復増強させるよう指導し努めさせるのが「養」である。

    歯周疾患治療は、主に歯科医師・歯科衛生士が行う Initial preparation 、歯科医師が行う治療 Therapy 、そして歯科医師が治療計画に沿った治療手段の一部を患者自身に行わせ、また体調を整えさせるために守らせ、行わせる療養 Maintenance から構成される。

    (一般的にも医療は治療面 Therapy phase と療養面 Maintenance phase の2面に分けて考えるべきで、看護面を入れて3面にする場合もある。)


    Maintenance phase について、術者の考慮すべきポイント

    1. 患者に行わせる療養のすべてをいかにして完全なものにするかである。
      歯周疾患治療の場合には、歯垢、歯石の初期形成を患者の手でブラッシングの励行により完全に防止させ、歯周組織に適正な刺激を与える事である。
      その他、体調を整え自浄作用のある食習慣に切り替えることなどである
      これら療養の課目をいかに完全に行わせるかは、手術や技術を磨く事と同様あるいはそれ以上に重要である。
       
    2. 教育して行わせる諸課題が間違いなく行われているかどうかを厳密に監督し、その成績を診査すること。
      そしてその内容を患者に伝え納得させる事である。
       
    3. 良くない点についての指導は勿論だが、努力している点をも決して見逃さず、努力を認め褒める事。
      そして深く理解させ、成功への自信と意欲を持たせるよう方向付ける。
  • オーラル・フィジオセラピー=自然良能賦活療法

    Oral physiotherapy

     

    ゴールドマン&コーエン著「歯周治療学」にあげられているOral physiotherapyは、一般には口腔衛生指導法と訳されている。
    これはブラッシングによるプラークコントロール、フロッシング、クロルヘキシジン等の薬剤による含嗽法などの口腔洗浄を想定している。


    口腔疾患の主な原因は口腔常在菌の異常増殖・停滞である。
    従ってこのままの解釈では狭義の原因除去処置、すなわちプラークコントロールでしかない。

     

    しかし、適正なブラッシングにより、病因性のプラークを完全に除去すると同時に、弱った病変組織に為害性のない程度の擦過刺激を与えることが必要である。

    それにより組織の生理代謝を促す賦活性が具備され、それが本来組織に備わっている自然治癒力をひきだすことになる。

     

    しかし、これとてあくまでも歯肉に対してだけ行われる処置であって、他の歯周組織全体を対象としていない。

     

    口腔疾患の根源的な病因は、W.A.プライスの研究でも明らかなように近代文明食のあり方、すなわち火食・軟食・高温食・甘味添加食品・加工食品・インスタント食品などの不完全咀嚼の食習慣にある。

     

     

     

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  • 咬耗について

    咬耗に見る歯牙の経年的変化        片山恒夫

    学校保健に関与し、10年間モデル地区において幼児・小学校児童の歯口顎顔面の発育の推移を観察記録した結果、咀嚼機能において最大に関与する第1大臼歯の咬頭頂において、咬耗は萌出直後から始まる。
    再生機能のない組織であるため加齢に従って累積強化される。そのため高齢者では異常と思われる程の咬合面形態になる。
    しかし摩滅咬耗を代表するような近隣諸組織の補償的変化によって、その機能は十分補われ、障害を残さない。

    咀嚼咬合により、加齢とともに咬合面と隣接面は摩耗し、次第に歯冠長は短く、歯間空隙は狭くなる。

     

    ポッセルトによれば、咬耗に伴って以下の現象が起こる。
    ①歯髄の髄角の退縮、根管の狭小化
    ②隣接接触点の平面化
    ③歯冠乳頭組織の圧迫を補償するため歯槽骨頂部および歯肉の後退
    ④歯槽骨皮質の緻密化、海綿骨部の小胞の減少
    ⑤歯牙の移動 

    まとめ
    咀嚼をすれば歯が摩滅咬耗していくのは自然なことであり、生体がそれを補償する形で歯と歯周組織の形や質をリモデリングするということです。

     

                                                

     

    症例 咬耗を見る

     

    相談に来られた患者の口腔 74歳 男性

     

    X線写真と歯列模型を持参されて、相談にこられた方である。

     

    「私は食べ物に関心が強く、歯の健康と長寿について、また食生活の指導をしていただきたい」、すでにプライスの本(57〜58頁)を読まれて来院。

     

    欠損は1歯であった。
    これこそ完成された姿、まさに健全だと思う。
    咬合面のエナメル質は咬耗のため、なくなっている。
    現在でも硬いものが好きで、スルメ1枚丸ごと食べてしまうこともあるという。

     

    またどの歯でも、髪の毛1本を噛み切ることができるとも言う。
    この方の歯列模型を見せていただいて、象牙質の硬化やウ蝕免疫性は、何時、どのようにして出来るかなどを知ることができれば、咀嚼指導などに強力に役立てることができる。
    また、臼歯部に貴金属合金の冠が入っていたが、これがもし、もっと硬い材質の冠であったら、非常に危険である。
    貴金属の修復でよかったと思う。

     

     

    74歳の日本人の健康像を示している。

     

    これは本人が自覚しておられるように硬いものが好きで、伝統的な食事をできるだけ守ってこられたからこそ、このような歯列を保てているのであろう。

     

    「咀嚼指導する際に私の状態を参考にしてください」と申し出られた。

    その後、1本の歯も失うことなく82歳で亡くなられた。

     

     

     

    論文「咬耗を臨床にみる」を読む

  • Profession とは

    Profession とは、西欧で、宗教家・医師・弁護士の3つを指し、「人のために尽くすよう天地神明に誓うことが求められる専門職」という意味の言葉です。

     

    語源は、Profess(=神の前で告白する・誓う)。

     

    これら3つの職業は、それぞれ,宗教家は「神学/教義・信仰/心の悩み/精神的病理」、医師は「医学/生命・健康/身体の悩み/肉体的病理」、弁護士は「法学/法・自由と正義/人間関係の悩み/社会的病理」を担っており,これらの「公益」を守るよう誓うことが求められるため、Profession と呼ばれるようになりました。

     

    このように、Profession は、営利ではなく、人の悩みに触れ、解決するという公益に奉仕し、それを天地神明に誓って尽力する専門職なのです

     

     

    片山は、30回にも及ぶ「片山セミナー」の中で、必ずこの Profession の語源や意味に言及し、私たちが携わる歯科医療が、社会の公益に貢献する選ばれた職業であることを訴えました。

  • 歯科医療関係者 Part 2

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